無敵の悪役令嬢Tueeeモノ人気作感想 中身アラサー主人公
もくじ
感想 ネタバレ全開総評 <とても面白いが…（BBAである）>
作者：浜千鳥 １８０話～ 連載中
【あらすじ引用】
お兄様、生まれる前から大好きでした！ 社畜SE雪村利奈は、乙女ゲームの悪役令嬢エカテリーナに転生した。 前世の頃から皇子より悪役令嬢の兄アレクセイにハマっていたけど、実物はさらに素敵！そして悪役兄妹の生い立ちが可哀想すぎて泣く！ よーし破滅フラグと国の滅亡フラグを回避して、みんなで幸せになるぞー。 かくして建国以来四百年続く超名門ユールノヴァ公爵家悪役令嬢と、口が悪くて気が強い歴女なアラサー社畜、ふたつの人格が統合。外見は上品なお嬢様、中身は怒涛のツッコミ属性。社会人の常識や歴史の知識で、多忙な兄を助けつつゲームイベントを乗り切ってゆく。 なんかそのたびに、超有能お兄様のシスコンレベルが上がっていくような。いや最初からシスコンだけど。ブラコンシスコンのラブラブ兄妹で幸せだけど。 そして、ヒロインと皇子に近づかないという破滅フラグ対策が、どんどんグダグダになってしまうのはなぜなのか。いや、二人ともいい子でいい友達だけど。けど皇子、君は私にとって破滅フラグの化身なんで……仲良くなるのはまずいんだよう。 それにしても乙女ゲームの世界と言いつつ、設定になかったことだらけ。 とにかく悪役令嬢エカテリーナは、お兄様のために頑張ります！
【なろう悪役令嬢チートtueeeのさすおに】
美貌と地位をもった転生主人公がブラコンを爆発させ、スパダリの兄もシスコンを爆発させながら行く無敵の悪役令嬢もの。さすおに的なセンスを感じる人気作。流れはベタだけど丁寧で面白いと思う。他の悪役令嬢との差異ポイントは実の兄妹ってとこか？ほら、悪役令嬢モノのヒーローに母違いブラザーも時々いるからね…
だけど加齢臭が拭えないヒロインとヒロインアゲアゲと彼女の口の悪さと色々口の中でじゃりじゃりする要素が多いんだよなあ。これは後述。まあ勘のいい人は粗筋から気がつきますよね。
知識チートの方法は、今の所植林とガラスペンなど。植林はまあいつものなろうムーブ。ガラスペンは作ってる話初めてみたので、おもしろかった。話としてもこの辺りが一番乗っている感じだった。異世界で現在ものを作る時は、やっぱりそのネタと過程を楽しみたいので、ガラスペンとか新鮮でいい感じのレトロさでした。（でも職人の恋心とかは要らないんじゃないかな…）
顕微鏡とかのあたりは、本好きの下克上を思い出した。なろう主、絶対スマホ持ち込んでその場でぐぐってるだろw 色んな事詳細に覚え過ぎなんだよな…まあ顕微鏡そのものを作った訳じゃないんだけどさ…
理系で歴女で、コミュ力に長けたアラサー恋愛音痴ってどういうことなんだw 恋愛描写に関して、本好き作者と気が合いそうだと思ったよ。
【ストーリー展開は基本Tueee 誰にも負ける要素なんてない】
はじまりは学園から。幼女スタートとか色々あるけど、１６才ぐらいからはじまるのが一番率直で読みやすいですね。ゲームヒロインと仲良くなっていくけど、彼女の恋愛フラグが全然なくて、一番主人公と仲が良いというはめフラ路線。別に仲良いのはいいんだけど、ゲームヒロインもちゃんと良いキャラと恋愛して欲しいなあ。
主人公に都合の良い立ち回りになっちゃって、まあやっぱり攻略対象取っちゃってるようなものだから…。総取りではないけど、今の所メイン男の竜と王子とお兄様は主人公側だもんな。今後原作ヒロインがもし竜と恋愛しても、二番手になるから微妙。
あとすっごいどうでもいい事なんだけど、この学園って昼休み２時間ぐらいない？昼になってからお弁当作って、食べながら歓談して、少し仕事もしてるんですけど。ご飯１５分ですましちゃったら、寝そう。
領地編は、ローカル悪役令嬢ちゃんとか名付けてまた微妙に見下してるのが草でした。後で手助けしたりもするけど、基本マウント体質だよなあ中の人。（利奈のことです）主人公の高慢演技とか貴族的嫌みが、中の人のお局さとマッチしているのが何かおかしかった。そっか、お局様は貴族に向いているのか…。ライトスタッフ。
領内の敵を蹴散らした後は、お兄様のいない旅行編。作者の思想とか世界観深堀りとか、竜を出す為に必要な流れなんだろうけど、お兄様とブラコン爆発させてないと作品のパワーががくっとなくなるなあと思いました。この辺りは旅行編、夏休み編とまとまってから通して読んだ。
その後領地に王子が来る夏休み編。ここにきて王子とのドッキドキイベント☆みたいのが来るとは思わなかったな…。王子目線読んで、常におばさん目線で仕切っていたのを、お姉さんぶって可愛いと思われていたのほんと吹いたw 全てが都合良く処理されていくわー。（笑）実際男読者は、中身がおばさんでも見た目が美女なら別にいいんだろうね。
私が同性だからか、小説だからか、中のちょっときゃぴきゃぴしているお局様感が頻繁に時々ウッとくるのも事実。基本面白いとは思うんだけど……絶対アラフォー以上だろ
【ブラコンたちの恋愛相手】
恋愛相手は長い事不在で、お兄様が仮ヒーローでした。１５才王子を見て子供子供言ってたけど、１８才ぐらいのお兄様は２０代に見えるから萌えてもオケとか自分のさじ加減すぎるw とにかくお兄様が強すぎて、最新話近くまで王子は完全に駆逐されてたレベルだったもんね。竜が出てきてヒーローなのかなと思ったが、王子のアプローチが始まってサイド視点も入ったところで、あれ王子なのかなと考えを変えました。これで失恋もちょっと可哀想だよなあ…と。
お兄様の方は、まあ唯一妹以外に心を砕いた相手というのがおりまして、かなり展開は予想できるんだけど、なんか微妙だなあ。（笑）まあこの兄妹は相手が決まってもお互いは家族愛だから、ブラコンを爆発させても問題ないよねエンドな気がするんだけどね。なんかもの足りないですなあ。ビーンズ文庫から書籍化してるから、手堅いことしかしないんだろうな…（偏見）
正直お兄様がヒーローなのが一番安定するんだけども、そうすると中身違うヒロインはともかく、お兄様がインセストお兄様になってしまって、まともヒーローポイントがぐっと下がってしまうからなあ……（危ないお兄様ポイントはあがる）なんで兄妹設定にしてしまったんだ…（話が始まりませんがな）主人公が萌えまくってるだけじゃなくて、スパダリとして弱みがなさすぎる造形。
あと若い作者なら萌えの赴くままインセストヒーローに変更もあるかもしれないけど、この作者そういう倫理的な所は外さないという年輪を感じるので、ないだろうなあ。『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』展開みたいなのは年取るとウーン、ないわーってなるもんなあ。そこはわかるんだけども。
リョウ展開（※１）でも別腹で萌えるとは思うんだけど。悲劇にはならなそうだし。
でもまあないよね。知ってた。
（※１解説）↓ 漫画ネタバレあり
「リョウ」…実は牛若丸だった女子高生のタイムスリップ少女漫画。最初はマーガレット連載っぽい恋愛作品だったんだけど、元の世界に帰ってから歴史物としてシリアス＆ハードな展開をしていって、好きな漫画でした。（所蔵）頼朝兄さんと仲良し兄妹やってて、後半どうやって敵対していくんだろうと思い、妹に惚れるとかちらっとは予想したけど、まさか本当にそうなるとは。妻を失っておかしくなって、血の繋がりのある牛若に依存して横恋慕していくのは、悲劇的でもあるけどなかなかツボもあった。ちなみにこのリョウのヒーローは弁慶。
この作品って、なろうの悪役令嬢で流行った設定を使いながら、そこに現実的な理由をつけようとしている部分が見受けられるんですよね。なぜ身分差なしの学園があるのかっていうのを、国の合コンではないかと考えているシーンとかあったり。そういう理屈の付け方を見るのは好きです。（今のところ、目新しい理屈はないですが）
でもさーそもそも悪役女のサブキャラで、美麗立ち絵&ボイスが用意されている非攻略対象がいるソシャゲなんてある訳がないんだよなあ。。。（笑）どう考えても、攻略対象でしょ。家庭用乙女ゲだったら、無名の頃の人気声優がサブキャラ当ててて、次作で攻略対象となることもあるけどさ。
やっぱりなろうの乙女ゲームテンプレそもそもが、乙女ゲーじゃなくて、少女漫画でしかない。
ここからは疑惑の多い主人公について書きます。真面目なフリした不真面目考察。
【3つのヒロイン考察 ーー割と役満な悪役令嬢】
１、全体像 いいとこ悪いとこ
お兄様はパーフェクトヒューマンなのですが、ヒロインはある意味全部やってしまっていますね…。ここでヒロインを3つの点から見ていきます。（全体の動き、中身、言葉）
はめフラのレビュー↑にも書いたんですが、こちらも悪役令嬢で鼻につくこと全部やる嬢なんだよなあ。（ほぼ乗っ取り、ヒロインの相手奪う逆ハー、常に鬼アゲ）しかもこっちは中身おばさんというね。（若いけど）しかも口調ばあや。あ～～口の中がじゃりじゃりするんじゃあ～～～
（ごちうさ風に）／＾o＾＼
恋愛はわわ首コテン全部入りじゃ～
よくばるわ～
前世でダメンズウォーカーだったとはいえ、処女ではないのに無垢で売って行くんじゃない。その売り方ならせめて前世もっと若くして。アラサーが首コテンしちゃいけない訳じゃないですよ。ないですが、ブリッコおじさんおばさんは、こっちの精神が首ゴロンする諸刃の剣。
ヒロインをカリスマ高くコミュ強だった祖父とオーバーラップさせるのはいいなと思いました。主人公が進歩的なのは地球人アラサーの転生だからだし、おかしくない。あと歴女だから、歴史知識と比較して異世界を蘊蓄していくのも想像しやすい。
異世界の描写や人物像がそういう歴史モデルのある書き方だから、変にソシャ乙女ゲー転生とかにしないで、小説転生の方が向いている気がしましたよね。みんななろうの悪役令嬢の概念を平気で、略して『乙女ゲーでよくある悪役令嬢の』っていうよねー。この話も言ってましたね…なろゲーの中でやろがい！つまりそれは小説転生なのでは。
（なろう乙女ゲーのような乙女ゲを探してみたやつ）
ヒロインが絶妙に嫌みを言うのが得意なのが、貴族的言い回しと合っていって、ここだけは有能なの納得できた。でもこういう遠回しにいう嫌みをいう回転のよさって、すごくお局さまっぽいスキル。
そして浮かびあがるは、主人公の職業、年齢詐称疑惑です。
２、前 世 の S E 嘘 説
元社畜のSEっていうのはちょっとage続けるのは無理がありませんか。SEが活躍できるのは、異世界にPC的なものがある場合だけじゃないかなあ…（マジレス）
やたら知識や理解力無双してるけど、前世社畜で鍛えた社会人スキル！とか言えば言う程、どないやねんと思ってしまう。とくに領地経営に関わる部分は、さすがに前世は都職員とか一流大卒で地方で市政修行し始めた秀才とか、とにかく専門的な仕事していたら納得できたんだけどなあ。一流企業だけど１０億の仕事を２８才SE一人に尻拭いまかせるのか…SEって一体…（自分の中のSE像壊れる）
なんか前世で！とかいう程、社会人エアプ感がするのはなんでだろう。２８才社会人に対する万能感がそう感じさせるのかな。２８才ってそんな万能感ありますか？
この人、過労死してるんだけど自分の事心底馬鹿だと思っていない感じがあるんだよね。社畜も自虐風自慢でいってる感じがあるな～…。まあなろうの過労死転生ほとんどプライドありそうな自虐風自慢マン多いですけどね…。なんつーか、９０年代サラリーマン戦士的な匂いがする。ここで大胆に前 世 S E 嘘 説を出してみたい。
異世界で生まれ変わったんだけど、前世の記憶はまるで人格割り込みしたみたいに思い出してたから、記憶は大分あやしい所があるんだよきっと。ロックかかってCTD起こしてるのとか見ると、完全に異物のアプリケーションいれて、元のソフトと衝突起こしてる状態だよね。記憶が曖昧になったり妄想も現実の過去と補完してたりしてもおかしくない。
時代も現在ではなくて、２０年ぐらい前で昭和人の転生。SEは自分の家族か友人の職業で、話に聞いたレベル。PCに強い職業に憧れがあって、SE妄想とかしてたのをエカテリーナが本当だと間違ったんだよ。
年齢も、出てくる例えが妙に古いのも永遠の２８才であって本当はもっと年をいって死んでそう。（悲しい予想すぎる）口調がBBAな事にも説明がつきますね。
折角なので年齢も推測してみましたよ。
プーチンの話題があったので、最初の任期を知っていると仮定して、2008年付近ぐらいが享年なのでは、と予想をたてたんですよね。ソシャゲとはいっても、モバゲーなんじゃないかとか（笑）
ボルテージみたいな昔の少女漫画ノリのソシャゲなら、お兄様みたいなサブキャラがいて、目隠れキャラで出てきたかもしれない。
（ボイスは過労による幻聴）
ヒロインが好きなミームの、
『お前は何を言っているんだ』
が、調べると2004年あたりに格闘家ミルコの発言らしいので、ネットミームとして広がったのは数年後ぐらいだろうと推察できる。やはり享年は2008年付近なのでは？
ところがアナ雪だの半沢直樹（153話）だの出してきて、（アナ雪も半沢も2013年）この仮定は瓦解しました。
「………」
（なんか言え）
新ネタは仮定が崩れるから辞めて欲しい。
年齢はよくわからなくなったけど、SE嘘説はまだ崩れてないので、私は前世のSE嘘説、推して行きます。
（じゃあ、なんの職業だったんだよ…）
３、口調がね…（BBAやないか！）
お兄様他男性に違和感はゼロ。出てくる令嬢たちも普通の敬語。主人公だけ一段ばあやっぽい謎がありますね。『嬉しゅうございますわ』系の言葉遣いはどうも古風すぎる。「よろしゅうございます」とか言う度に脳内に出てくるのは、黒柳ヘアのおばあさんなんだなあ……
最近ではクソババアという単語は、１回使ったら連呼しなくなったけど、途中まで異様にクソババアというマシンガン罵倒が多くてですね……ねっこが上品な私は眉をひそめました。（嘘乙）
っていうかクソババアっていう言葉は、濁音が多くてかなりキツく迫る言葉なんだよね、読んでると。おなじ目にあってるお兄様が上品に怒ってるのに対して、妹は品がなさすぎる。思考しているのは日本語で、喋っている異世界ワードは自動翻訳されているらしい。だから汚いワードは、異世界語彙としてエカテリーナの知らないワードなので、訳されないそうです。
絶対にバレないシステムずっる！クソババアって頭の中で連呼しながら、口調はばあやだからクッソ性格が悪く見えてしまうよなあ。
もっと罵倒が柔らかくマヌケに聞こえるように、アレカスとかにしたらいいんじゃないか。兄様の名前と被ってしまうので、ばばカスにしよう。親父はクソ親父でもいいけど（こっちはなんか濁音じゃないから柔らかく見える）父カスでいいじゃないか。
ばばカス、父カス。
（やわらかいや）
ちゅうか、諸悪の根源BBAのことばっか怒っているけど、血の繋がった父親の方が罪深くないかあ～？明確に蔑む理由がある悪役BBAより、恨みもないのに好き勝手にして見て見ぬ振りの親は、よりヤバくないか？しかも憎悪ですら、BBAにスポイルされて死後もずるくないか？真の邪悪ってこういうことじゃないか？しかも何しても愛してくれた人あり。
そしてこの２人、いくら罵倒しても死んでるからどうにも勝ち逃げだよね。殺されたにしても、その後ママを殺す威力だけ残ってるし。さすがばばカスと父カス。
クソカッス！
【まとめ】
長々と主人公について書いてしまったが、よくも悪くも主人公の灰汁が強い話なんだと思う。
それって一周回って悪役令嬢っぽいかもしれないね。
主人公にひっかからない人は、だいぶ読みやすいだろうな。こういうの漫画だと大分印象変わりそうだ。
（…BBA感薄くしてくれた方が転生ものは読みやすいです…）
（わかってください…）
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