なろう作品感想:1件『本好きの下克上~司書になるためには手段を選んでいられません~』

2019年11月17日日曜日

小説家になろう感想

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もくじ


★本好きの下克上~司書になるためには手段を選んでいられません~
>+おまけ  ハルトムートでオブリビオン



アニメ放送中ですが、最終回までネタバレでいきます。あとハマっていた時から一年近く経ちますので、ちょっとドライかもしれん。大ファンのラブラブ視点ではないです。読み返そうと思ったんだけど、正確さを諦めて去年の自分の感想メモから思い出して書きました。オブリビオンの画像が多いのは趣味。


総評 <とても面白い>

★本好きの下克上~司書になるためには手段を選んでいられません~
作者:香月 美夜  全677話

【あらすじ引用】
本が好きで、司書資格を取り、大学図書館への就職が決まっていたのに、大学卒業直後に死んでしまった麗乃。転生したのは、識字率が低くて本が少ない世界の兵士の娘。いくら読みたくても周りに本なんてあるはずない。本がないならどうする? 作ってしまえばいいじゃない。目指すは図書館司書! 本に囲まれて生きるため、本を作るところから始めよう。

【終わらない本を読みたい願望】
読んでも読んでも終わらないドリームをかなえる小説。すごく有名らしいけど、(その時は累計21位だった)ハイファンタジーをあまりさぐってないので、知らなかった。知ったのもゲーム(モンハン)の攻略情報をぐぐって、無関係の掲示板で偶然知った。
去年の年末年始ずっと夢中で読んでました。そして途中でオブリビオン買ってやったりね。魔法ありの中世世界で遊びたくなるんですよ!まあオブリは本も本屋も流通してるからちょっと違うけど。各地に神の名残があってお参りしたりするし、私が知っているゲームの中じゃ一番本好きっぽいロープレできます。


これはおうちに本をかざったところ。
髪型が偶然かんざし。


obliでいけるマップを一国と考えると丁度いい大きさかも?


世界のほこらをめぐるクエストあり








  フリーズに悩みながらも楽しんだ

閑話休題。
 主人公Tueeeeeモノではあるので鼻につくことはつく。これは後述。
でもとにかく話に押されてどんどん読んじゃう。最初の第一部はやかまし村シリーズ(リンドグレーン)みたいな農村描写にわくわくで惹かれて読んでました。こういう外国体験みたいなのはまだ「なろう」で読んだことなかった。アニメで見るとやかまし村より全然都会でしたが。 
原作もいいけど、映画もいい

 チートありとあらゆる感じで網羅している。なろうの女性作者で頻出するチート物はほぼやっていると思っていい。(シャンプー、料理、現代知識、魔力チート)
ただその段階はとても丁寧。現代シャンプーをいきなり精製とかはしないし(たまにある…)、料理を持ち込むのもまんまじゃなく、レシピを何かを得る為に売ったり、同業他社や関連ギルド、立ち位置を常に意識している。主人公の精神が商人マインドなので、商人モノでもあるのかな。成長段階で商人になった訳だけど、その前から取引や駆け引きをすぐ覚えているから、前世が就職前の女子にして、本キチだけではなかった感じがする。取引系女子(?)だったのかな。
それでも、紙作りとか活版技術とか普通の女子が知っているというチートくささは割とある。(笑)まあこれも女神の知識ということで。

 世界観描写は大変細かい。魔法があるんだけど、ただの一市民ではほとんど関わりがなく、話が進むとどんどん出てくるって感じ。まさかハリー・ポッターレベルの大喧噪になるとは思わないよね。最終的には成り上がっていく主人公と共に読者も大きいと思っていた世界が、さらに全体では田舎だったと気づいたり、そういうスケールのサイズがどんどん変わっていくのが面白いなと思う。

でもなにより一番凄いのは人物動線の描写じゃないかな。
普通は書く方も読む方も面倒くさいので、ヒロインに侍女一人(護衛一人)。でもこの小説は動く時に何人必要で、移動も多いのでその度にあの人呼んで、あの人を付けて…と延々細かい描写が入る。護衛だけではなく料理人も。それいらない、と思ってもいいんだけど世界観の補強は厚さになるし、むしろこの小説が優れているのはそういう人物動線だと思う。神殿パートと、王宮パート、学園パートとずっと人を変えてやっている。重要キャラ各自の人材確保には命かけてる。そりゃ貴族はそういうの大事だよね、青田買いだよね、それを書くのがすごいなと思う。自然とキャラが多いけど、読んでる時はそこまで混乱はしなかった。

ハルトムートみたいなチートがいたり、ご都合主義もわりとありますが。

あと言いたくなる名称。ヴァッシェンやりたいよね?ダンケンフェルガーでアレやりたいよね?中二病騒ぐよね?
同時期にやっていたオブリビオンでたくさんそういう服作りました。ドイツ語系の造語が上手かった。



エーヴィリーベのローブ
オルドナンツの加護緑服(水上歩行)
ツァーリの盾つき篭手
ゲッティルト







優しさ入りの回復薬

(スタミナ、体力、軽量化、マジカ全部いりなど)



(自分の名付け一覧)
ツァーリの盾つきローブ(魔法耐性20%up)
ヴァッシェンビキニ(水中呼吸)
ライデンシャフトブーツ(炎耐性up35%)
ライデンシャフトの吐息(刀剣12pt up)
ゲドゥルリーヒの加護服(防御10%up)
シュツェーリアの加護服(軽量化50pts)
闇マント布(不可視20%)ロートの兜(燭光40ft)
。。そう名前をつけたかっただけ!

 ラストの婚約式は感動的でしたが、この式は区切りだけど別に何も終わらなそうだよなとも思う。問題も山積みだし、いくらでも続けられそう。ネバーエンディングストーリーでいいんじゃないかな。
続編の外伝ハンネローゼさんはマインが出てくる所をちょっとしか読んでないので、何ともいえません。
まあ意外とつまらなくなるんだよね…こういう一度終わってしまった話は。

 やかまし村物→成り上がり物、ものつくり、人物動線描写物、政治物、→神話物と読んでも読んでも終わらなくて楽しかったです。

なろうの忌み子とか言われてるの見たけど(笑)、逆になろう要素はきちんと押さえてると思う。ただイキリ太郎シリーズでは呼びにくそう。

 あとハルトムート萌えでした。
まとめるとそんな感じ。


【引っ掛かりポイントは普通にある】
問題点は、ちょっと熱が冷めるといざ読み返そうかなと思っても長過ぎてあんまり気力がわかないことかな。多分一番わくわくするのは、第一部平民編、第二部神殿編じゃないかなと思う。派手なのは第四部学院編かな。世界もどんどん広がっていく。展開がめちゃ早くなってお姫様化&女神になる最終章第五部は賛否ありらしい。恋愛的には一番濃いですよね。ラブラブで。(神官長の矢印な訳だけど)私は展開を早く読みたかったので、駆け足なのは別にいいやと思った。ラスボスの扱いギャグっぽい感じではあったけど…

あとこの作品、マイン以外の視点にメインイベントがいくとすーっと流されてしまうので、最初はずっこけるけどまあ慣れるかなあ。
特に初期からずっといたビックボスのお義母様との確執や対決シーンが、領主の言葉からさらっと流されるだけで番外視点もないしね。話変わっちゃうから書かなかったらしいけど、結構なクライマックスシーンなのでちょっともぞもぞした。第五部の悲劇の視点のえぐいシーンは番外であるのになあ。

最終章は不満があるってファンの意見を目にしたが、私は魔王が八面六臂の大活躍でよかった。いかにもラスボスとラスト時限バトルだよ!って振っておいて、裏ではワープして後ろから急襲で終了とか普通誰も思わないもん。(笑)まーRTAでした。
そういう急に一人だけアゲなのが露骨ってことですかね。確かに色々起こりすぎて、PTSD→生死のケアまでマインがプリンセスヒロイン過ぎたけど、前から庇護されないと生きていけなかったスペランカーだったし、薄幸の神官長が幸せになったから、
なんだか知らんがとにかくよし!ってなった。

人間関係の描写については、出てくるキャラ分多い。ヴィルとか婚約者にまでなり読者も思い入れ深くしておいて、ガッカリ成長しちゃうとかね。ざんねん王子だったな…
貴族はこう、王族はこう、って諭されたり諭したりもするんだけど、当然主役のマインは規格外の女神なので、 主役補正かかったりする。別にそれはいい。(主人公行動にフォローはいるってってことね)
それなのに5部でマインがPTSD発症した時雑な態度をとったら、爺ちゃんおこで「お前が変な態度をとったのは側近の罪」的な事を言われ、側近が罰せられた時はえーー!と思った。
なぜ急にそこだけ中世渡鬼みたいなんだと。なんかここだけ妙にねっとりしてて目立ったな。主役が弱ると補正も弱くなるのかな。

ああ、マインの恋愛観に関しては不満があります。(後述)


【各章タイトルから先を想像して】
最後はルッツとくっつくと思ってました。これは完結章バレありきだけども。私は結構章タイトルで予想しながら読んでしまうタイプ。
…最後はルッツのいる家に戻ったね!って帰ってくるんだろうなー。でもどんどん成り上がっているから、これを全部捨てて帰るって、わりと嫌がる人多そう。私はそういう身一つエンド好きだけど…って思ったら、ヒーロー交代。
 ベンノさんが出てきました。ベンノさんかっこいいなーもちろん恋愛的には年齢違うけれど頼りになる大人の男性的意味で。と思っていたら、最後に全ての上位互換 
神 官 長 が出てきてしまった。
ミーハーチャリティコンサートとか楽しかったけど、本当にベンノさんにとって代わったなあと少し切なくなった。主人公が出世していく度に、頼りにする男が違うのは仕方がないんだけど…ルッツの影が薄くなってしまった…と思ったですよ。神官長がマックス万能人なので仕方ないね。

微妙にフラグもあるけどずっと薄めだったし、主人公があまりにもずっと小さいので、まーここはくっつかないだろうな…年の差が…と思ってたらおっきくしやがりました
月の子か…。

ガラかめも思い出したよ。(古い)真澄様も11歳の年の差を鬼のようにかかげてたなあー。
いやまさかの恋愛要素濃くなってくっつくとは思わなかった。主人公はともかく、神官長が幸せな家族の一員になりたい願望をかなえたいとは思ったのでよかったけれども。

この時、神官長の声当てるならだれだろーって考えて、大人の声がいいなー速水さんは?と思ったんだけど、まさかアニメ化でそのまま来るとは…。(笑)キャスティングした人か、作者かわからないけど私と同世代じゃないかな。
私何故かフェルディナンド様のビジュアルを短い金髪で想像してて、水色のセミロングって読了後に知ったのですよ。それでも速水さんだった。

最終回付近の年齢だけど、神官長は30歳↑(成人&卒業して10年)で、マインは外見17歳↓ぐらいになった14歳?(10歳で入学して4年目?)でいいのかな。結構な年の差だなあ。なんちゃってシンデレラはロリ言われるのに…。違いは神官長が女っけ無しなとこね。


【主人公の性格は何かやっちゃいました?系】
私は主人公目線の読み手だけど、主人公が鼻につくことはつく。おそらく作者が注意している初期の汚さへの忌避感とか上から目線ではなく、粘土版壊されて激怒シーンでさすがに初めてひいた。→しかしこれは理由があるのでセーフだった。(乙女ゲーのアラビアンズロストの主人公みたいな理由だけど、前世由来好き)
←女神繋がり
あとあとルッツに前世をカミングアウトして、「じゃ、死ぬね?」みたいな事を言った時はかなりむかついたなあ。今までの関係からそんな事できないことわかってるのに、こう悲劇のヒロインぶって、……身を投げ出してるようで、ダイナマイト相手に投げつける行為だった。
他はtueeeでやっちゃいました?ではあるけど、この世の事業全てマイン起源でおんぶにだっこやんけ!みたいな苦労もあるので何か流せたかなー。というかしっかり覚えてないから、そうなんだろう。

ただマインが要所要所で暴走するのに、恋愛にはカマトトな性格なのは最後まで引っ掛かった。
散々「恋じゃない!」って主張しているけど、気づいてないパターンなんでしょと思っていた。けど婚約式当日にマジレス(?)して恋愛を完全否定していたから、この子には恋愛という感情が欠けていて(その分本に愛情がいった)そういう人物像なんだな、納得って思っていたのに、後日談ではめっちゃ恋愛はじまってやがりました…
おい…。
最初に思ったただのカマトトになっててなんだか。
おい、な感じ。
夫婦がラブラブなのは萌えたよ。萌えるのとは別の話で。

トゥーリとルッツも、いつ恋愛したんだろと思ったら同士結婚みたいな感じで、あーそうなのね、と納得してたら気がつくと普通に恋愛してるっぽいね?
なんでマイン家の女は後で恋愛に気づくんだ…?女の方が早熟じゃなきゃいけなくはないけどさあ…
 作者が恋愛に鈍いパターン好きなんですね…

 落ちる瞬間とは言わないけど、その辺書いてよ〜。
なんつーか、読んでてフェイントにかかる感じがあったよ。主人公カプは本文で十分ラブラブだったので、本人にはっきり否定させる事はなかったんじゃないかなあ。後日恋愛爆発していいるのを見たら、あの時そうなのか…(しんみり)と思った親族の気分でずっこけると思う。
主人公マインはおいておいても、二十歳になったら行き遅れの世界で、男はすぐに恋愛モードになるのに女は実感薄めの人が割と描写されてて不思議。早熟そうなのにね。

【外的に冷める要素というか】
萎え要素は…まあこれは外野目線に戻った時に起きたんだけど、作者も身体が弱いだの、チーム本好きとか関連スタッフを呼んでるところとか、活動報告で主婦要素が見えてしまって、ちょっと現実に帰りましたね。割烹は読むなというやつ。でもこれだけ長編だとやっぱりページをぐるぐるして一瞬みちゃうよ…
あとときメモGSの二次創作だか夢小説だかやっててヒーローの口癖が一緒とかどこかで読んで、ああー何か納得と思ってしまった。そういや氷室先生口癖あったよなあ…と。
まあ、神官長好きだし、厳しくも優しい大人の男性が好きなのは別にわかるのでそのくらいはいいですが。アニメではベンノさんが子安声になるのかー(笑)


【ハルトムートにハマった】

読み終わった後に残ったのは、何故か神官長ではなく 
ハルトムートでした。(なんでや)

番外編等のハルトムート視点は美味しかったなあ…。狂信者ハルトムートいいなあ。なんか狂信者萌えという新しい萌えに目覚めたかもしれない。マジで。また変な趣味が増えていく…

(※ここからただのハルトムートオブリビオン
オブリビオン2周目は、ハルトムートで作りましたからね。私どうも外見描写をぶっとばして読んでるみたいで、赤毛で橙色の瞳とかwikiで見て気づいたぐらいです。瞳は似合う色に勝手に変えちゃいましたが、ハルトムートかっけえ。
クラス:側近兼女神の狂信者にしました。かっけえ。 

側近兼女神狂信者

個人的ロープレでは、この世界で女神の残り香や遺物を蒐集して、ローゼマイン光臨をまつ信者です。話術が高い。もちろん他のも高い。

オブリビオンで裸に萌えることなんてなかったんだけど、男キャラのハルトムートにしたら、大人ハルトムートみたいでちょっぴり萌えた。
変態なのに… 


『これは、ローゼマイン様光臨の未来像だな?』







【ハルトムートの似合う服探し】

黒のローブ

かっけぇ....



この水色の神殿服(違う)が似合うんではないかと思っている

かっけぇ....


白馬のハルトムート

かっけぇ....



こういうふつうの貴族服も似合う

かっけぇ....



こういう領主服っぽい貴族服も似合う

かっけぇ....


九大神クエストで、ナイトになるハルトムート


変態かっけぇ....








結論:大長編を読んだら、狂信者萌えになった。
 そんなこともある。



      書籍はまだ手つかずです

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